【ジュネーブ澤田克己】世界知的所有権機関(WIPO)は12日、インターネット上の住所にあたる「ドメイン名」に関する紛争仲裁が ..
WIPOによる仲裁が始まった99年12月から昨年末で1万177件に達したと明らかにした。昨年の受け付け件数は前年比25%増の1823件だった。
商標登録や企業名を転売目的などで他人が事前に入手していた場合 商標を持つ企業などがドメイン名の譲渡を求めて仲裁を申し立てる。
これまでにWIPOが出した9389件の裁定は 転売や嫌がらせを目的とした登録との訴えた側の主張を83%で認めてドメイン名の譲渡を命じた。訴えが棄却されたのは16%だった。
日本関連では 「nationalーpanasonic.com」を登録していた米国人男性に 松下電器産業へのドメイン名譲渡を命じるなど 約200件の仲裁が行われた。
昨年は 世界的な鳥インフルエンザ流行を受けて治療薬「タミフル」の名前を使ったドメイン名の登録が相次ぎ 製造元のロシュ社から34件の仲裁申し立てが行われたという。WIPOは「ニセ薬の販売に使われかねない」と懸念を示した。
紛争が増加した背景には ドメイン名の最後尾に付くトップレベルドメインと呼ばれるコードの新設ラッシュがある。特に「.com」のような世界共通のトップレベルドメイン(gTLD)が新たに設けられる際に 転売目的の登録が起きやすい。
米国の非営利団体が管理するgTLDは現在14個で 旅行業界用の「.travel」や美術館・博物館用の「.museum」もある。今後も新設は続きそうで 登録申請を自動で行うソフトが普及したことも転売目的の登録を容易にしているという。
WIPOは「第三者の知的財産権を考慮しない大量のドメイン名を匿名で取得することが容易になっている」と指摘し 国際的な対策を立てる必要性を強調した。
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